Webディレクターが解説!Movable TypeとWordPressの違い
2024.02.20
#Webサイト運用
Webサイトの構築をご依頼いただいた際、ページ数にもよりますが、ほとんどの場合でCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)を導入しています。
CMSは、Webサイトのページや画像などのデータを管理するためのシステムです。
CMSを利用することで、Webサイトのデータを体系的に管理することができるようになるため、構築時はもちろん、更新・運用時の管理が楽になり、SEO対策にも効果があると言われています。
導入にはコストがかかりますが、構築中・構築後のメリットが多く、Webサイトの規模によってはCMSを使った方がコストを抑えて制作することもできるため、ランディングページ(LP)のような単独のページでない場合は、CMSを入れることがほとんどです。
CMSは様々な会社から販売・配布されており、いくつかの種類があります。
どのCMSを選ぶかは制作するWebサイトの規模や使い方、セキュリティに対する考え方などで変わりますが、お問い合わせが多いのは、Movable TypeとWordpressです。
そこで今回は、企業の広報のご担当者さまや更新者さまの目線で考えた、Movable TypeとWordpressの違いやポイントについて説明したいと思います。
導入・運用コスト:有料のMovable Type、無料のWordPress
初期費用としては、Movable Typeが有料(必要に応じて次年度以降にサポートライセンスも購入)、WordPressが無料です。
またWordPressは無料で手軽に使えること、世界中で利用されていることもあって、Movable Typeよりも攻撃を受けやすい、脆弱性が出やすいという特徴もあります。セキュリティが気になる場合は、攻撃を遮断するソフトや改ざんを検知するソフトを別途導入しましょう。
デザイン・機能:オーダーメイドのMovable Type、アレンジのWordPress
Movable TypeでWebサイトを制作する場合は、オリジナルのデザインで制作を進めることがほとんどです。
Movable Type.netのようにデザインテーマが用意されていて、それをカスタマイズしながらWebサイトを作るパターンもありますが、多くの場合は、オリジナルのデザインをMovable Typeにテンプレートとして作成し、制作を進めます。
オリジナルのデザインで制作を進められるということは、細かいところまで好みに合わせたWebサイトの構築ができるということです。
例えば、更新頻度が高い箇所を更新しやすくカスタマイズをしたり、複数人で更新できるように設計をしたりすることができます。
Webサイトの利便性を上げるためにどう工夫を凝らすかは制作会社の技量が見えるところです。
WordPressの場合は、「テーマ」と呼ばれるデザインのひな形が無料のものから有料のものまで豊富に用意されているため、テーマをアレンジしながら手軽にWebサイトを作ることができる点が特徴です。(テーマを使わず、オリジナルのデザインを使って構築することも可能です)
また、プラグインと呼ばれる拡張機能を使うためのプログラムがたくさん配布されているので、SNSとの連携や検索機能の追加などの機能をプラグインで気軽に実装できます。
「テーマ」の中にはプラグインを予め活用して作られているものも多いです。
ただし、プラグインはセキュリティ的な問題を起こすこともあるので、テーマの購入や利用の際は事前に調査をして、安全性を確認してから導入することをおすすめしています。
更新については、ブロックエディタ機能でHTMLやCSSなどの専門的な知識がなくても、比較的簡単に更新をすることができる点もWordPressの特徴です。
使いやすさ:公式サポートのMovable Type、ユーザー交流のWordPress
Movable Typeは日本の企業が開発したCMSです。そのため、管理画面がシンプルで、日本人向けに作られている印象があります。
当社のお客さまからも、「はじめは慣れない更新で時間がかかっていたけど、覚えたらお知らせはすぐに更新できる」といったお声をよくいただきます。中には「トップページも自分で更新できそうなのでやってもいいですか?」と、少し複雑な更新を社内で対応して良いか聞かれる場合もあります。
また何か機能面で質問がある場合は、販売元のサポートに問い合わせをしたり、公式マニュアルを見たりして疑問を解決することもできます。
困った際に公式へ問い合わせができるのは、安心感がありますよね。
一方WordPressは、オープンソースの仕組みなので、世界中のたくさんのユーザーに利用されています。そのため、テンプレートやプラグインの使い方を解説しているブログや動画などもたくさんある点が特徴です。
ページの投稿方法を解説しているユーザーも多いので、更新で困った際は、キーワードで検索して調べていきます。疑問点をその場で解決できるのは、更新や運営の担当としてはとても助かるポイントです。
はじめは戸惑うこともあるかもしれませんが、こちらも慣れてしまえば使い勝手の良いCMSです。
目的に合わせて最適なCMS選びを
Movable TypeとWordPressの違いを企業の広報のご担当者さまや更新者さまの目線でご紹介しましたが、いかがでしたか?
どちらも導入しやすく、使いやすいCMSなので、制作するWebサイトの目的に合わせて選ぶと良いでしょう。
Movable TypeとWordPressのどちらのCMSを選んでも、いかに更新しやすく、デザインや機能性に富み、セキュリティー面でも安全なWebサイトを作れるかどうかが大切です。
実は、ここが制作会社の腕の見せ所。
どのCMSを使うか迷った際などは、是非お気軽にご相談ください。
お客さまのご要望をお伺いして、最適なCMSとWebサイト制作をご提案します。